『海原』No.51(2023/9/1発行)誌面より
◆自由作品18句
カカオの女(祝詞橋) 大西健司
〈カカオ句会の奥伊勢吟行会は先達奥山甲子男氏の蛇淵庵をお借りしての句会からスタートした〉
甲子男忌や人影の濃き祝詞橋
対岸のカラーの花も祝詞川
沙羅双樹は蛇淵のほとり祝詞川
蛇淵庵の句座へとうすみ蜻蛉かな
祝詞橋渡る長男は茶を摘みに
麦茶冷やしにいつもの池へ嫁女かな
クレソンの池へ浸せる大薬缶
蛇淵庵の窓から捨てた枇杷の種
巳の年の家系燕は来ぬという
あまご池増水崖を這う女
はずみて候蛍吊橋金平糖
山法師のコテージ女は手酌にて
少し堅めの干柿そしてハイボール
山法師に濡れ讃岐のひとは寝につく
鮎の頭も喰うたと讃岐の良き男
大ぶりな鮎を天啓のごと喰らう
やさしげな梅雨茸瀬音激しかり
甲子男似の男鮎釣竿を振る
巳の年の家系燕は来ぬという
同級の高校生の時に、俳句を一緒によんだのを思い出しました。
松並木の校庭の緑を詠んだ句もありましたね。