海原

「海原」は「海程」の後継誌として、2018年9月に創刊しました。

俳句形式への愛を基本とし、俳諧自由の精神に立つ

上に記した「海原」の理念は、2018年2月に他界した金子兜太が
「海程」創刊時に打ち出した理念を継承するものです。

代 表:安西 篤
発行人:武田 伸一
編集人:堀之内 長一 副編集人:宮崎 斗士


「海原」創刊の辞   代表 安西 篤

 「海程」は二〇一八(平成三十)年七月号をもって終刊となり、引き続き新たに「海原」が九月から発足することになりました。
 いうなれば、終着駅が始発駅になるわけです。しかも終着駅で下車した方々の多くは、始発駅の乗客となるようですから、「海原」は「海程」の後継誌とみなしてよいでしょう。実際に、旧「海程」の七割以上の方々が「海原」に参加されました。
 金子先生を失った喪失感の大きさは埋めきれるものではありませんが、今や喪失の深みから立ち上がるバネのようなエネルギーが求められ、起動し始めている段階ではないでしょうか。
 「海原」発足の方針は、すでに「海程」一月号において発表され、二・三月号において「海原」の理念は「海程」創刊時のものを踏襲していくことを表明しました。即ち、①俳句形式への愛を基本とし、②俳諧自由の精神に立つことであります。これは兜太先生が海程創刊時に打ち出された理念でありますから、この原点に立って「海原」は「海程」の歴史を受け継いでいくことに他なりません。先ずは先生の衣鉢を継ぎ、今後「海原」の成長過程の中で、時代に即応した体制整備を皆さんとともに築いてゆきたいということです。
 兜太先生ご存命の頃からのご意向として、「海程」は九月まで続刊し十月から後継誌を発行する予定でした。ところが二月に兜太先生急逝の事態が生じましたため、当初予定より前倒しして七月に海程を終刊し、九月より後継誌「海原」発行の運びとなりました。これまで「海程」発行の実務をご担当頂いていた先生ご子息の眞土さんご夫妻には、心より御礼申し上げたいと存じます。
 新「海原」は主宰誌ではなく代表制とし、「海程」創刊時と同じような同人誌形式とします。当面執行部の体制は、代表・安西篤、発行人・武田伸一、編集人・堀之内長一(副編集人・宮崎斗士)のトロイカ方式で参ります。発行所は武田伸一宅となります。
 なお、執行部の諮問機関として、全国の有力同人による運営委員会を設けます。運営委員長として柳生正名を当て、具体的にはこれから内容をつめて参りますが、すでに五十六年に及ぶ「海程」の歴史的運営体制を引き継ぎつつ、新しい方針や体制刷新を逐次打ち出していくつもりです。「海原」に参加される同人会友のご協力を切にお願いしたいと存じます。
 これからの「海原」を展望した場合、「速度」の次元があると思われます。「速度」とは、今後のある一定期間内において、どれだけの努力が集約されるかの指標でもあります。差し当たり今後五年間を想定すると、これまで「海程」を支えてきた昭和世代から平成世代を中心とする世代へと移行する時期を迎えます。その時これまでの「海程」五十六年の絆が、どこまで根付いているかが問われましょう。
 私たちは、これから「兜太以後」を担っていかなければなりません。差し当たり「海原」の未来は、ポスト金子兜太五年間の帰趨が鍵を握っていると思われます。幸いにして海程人の多くは、「海程」のこれまでの絆を「海原」においても活かしたいと考えているようです。「海原」への参加意向の盛り上がりがそのことを物語っているといえましょう。この機を逃さず、「海原」の基礎固めをしてゆきたいと願っております。同人会友のお一人お一人が、何が出来るかというより、何をしないではいられないかを問われていると自覚して頂き、主体的かつ積極的なご参加ご協力を重ねてお願いする次第です。
 二〇一八年九月一日


※「海原」への入会については「入会」のページをご覧ください

※ご参考
金子兜太アーカイブ 管理人竹丸(遠藤秀子)さんによるサイト