耳打ち すずき穂波

『海原』No.17(2020/4/1発行)誌面より
◆第1回海原金子兜太賞受賞第一作〔3回連作・その3〕

耳打ち すずき穂波

日向ぼこして恐るべき甕夫婦とは
畳の上で死ねるってこんな福笑
無冠し寒鴉の羽繕ひ
浅春の炭都老女に淡き髭
盆梅太る風を知らない存在者
はくれんの白濁石女に史実
耕しに岩石黒聖母か現はるオリエント神話に地母神崇拝が伝はるが…
春ショール王道を来てつんのめる
落椿に金泥心中にちょっと憧れ
骨壺に耳打ちすれば蝶生る

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