九十九王子 大西健司

『海原』No.28(2021/5/1発行)誌面より

◆自由作品20句

九十九王子 大西健司

讃岐の人狐火の杜目指しけり
憂国や熊野中辺路木守柿
草の罠冷たく滝尻王子かな
野長瀬一族の山茶花は赤奥熊野
萍紅葉に心寄せつつ木橋過ぐ
木橋渡る庚申さんへ櫨紅葉
小広王子や狐の罠の覚めており
鹿の声聞きに水呑王子かな
狐火の杜よ伏拝王子へと
多富気王子や熊楠の宿霧晴れて
がまずみの赤が寂しい奥熊野
目箒の匂い霧降る宿小さし
つぶやきのパプリカ薪をなお焼べぬ
スペイン家具の丸み愛しき霧の宿
バジル芳し森のパン屋は冬支度
茶屋跡の山茶花那智に赤が映ゆ
慈母観音とやかの人冬の滝拝す
非日常の鯨山彦笑わない
石蕗の黄や人影しるき狼煙台
鹿の糞まだ新しき狼煙台

“九十九王子 大西健司” への1件の返信

  1. 何かさっぱり分からない。笑
    蛇一線湖を渡る。死にに行く海までの距離。は良かった
    お互い年老いて来ました。若い頃行った旅を思い出します。

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