海原オンライン句会では、参加者の要望をもとにして、随時アンケートを行っています。みんなに聞いてみたいテーマがあれば、どんどんご意見・ご要望をお寄せください。
2023年10月「海原オンライン句会」アンケート
Q:「AI俳句(人工知能が俳句を作ること、作った俳句)」についてどう思いますか?
〈任意回答・順不同〉
○創作として、どうなのか。言葉遊びの側面だけが強調されないか。
○作句は人間だろうが、AIだろうがいいものはいいはず。ただ、AIは選句能力が乏しいとか?
○さまざまな事例から紡ぎ出した575。人間らしい句に近づいてきているのが怖いです。
○創作の楽しみが、無い。
○17音、季語とフレーズの取り合わせで或る程度までの俳句は作れるが、それ以上のものはできない。韻律、リズム、手触りなど、AIには作れない俳句を目指したい。
○将棋では人間を凌いでいますが、勝ち負けのない俳句はまだまだでしょう。ですが、いずれ限界のないAIが人間を凌駕するんでしょうね。そうなると俳句を作る楽しみがなくなり、新しく詠む人もなくなり、the endでしょう。
○例えば金子兜太の選句データをすべて深層学習させて、AI兜太選を受けてみたい。現在の技術でもかなりのレベルまで実現可能と思う。私情や嫉妬心は挟まないし、人間の選句より信用できると思う人も結構出るのではないか? 予選用としても大いに活用の余地あり。
○現在の通常の句会レベルの選句を前提にすると、AI作品が人間より点を集めるようになる世界はもう目前だと思う。
○今の将棋界は、AIを巧みに活用することで、「人間が指す将棋」の魅力を際立たせ、ファンも増やしている。今の俳句界にそれだけのIT知識とプロモーション能力があるかは大いに疑問だが。
○以前試しにChatGPTに作句させましたが、機能の低いバージョンだったせいか、ちゃんとした句はできませんでした。これから機能が上がって作句できるようになるかもしれませんが、やはり自分で試行錯誤しながら作句することに俳句の面白さがあると思います。ただ、自分で作った俳句の構造や助詞の使い方、季語や切字の効果など、基本的なチェックに使えたら便利かもしれません。ただし答えは自分で探す前提で。
○どんな景色をみせてくれるかの楽しみと怖さ。囲碁や将棋ではAIにより新しい手が発見されそれを参考に棋士は従来とは違った世界を描いている。俳句もAI作成の俳句により新しい俳句の世界が広がることを願っている。
○全く評価できない。面白みがない。AIは人間のことをどう思っている?
○いい作品だったら、参考にします。
○多分、語彙の豊富さと組み合わせ技術、表現の技巧などでは、人間はAI俳句に勝てないと思います。ただ、今のところ、AIには「こころ」がないので、どうしようもない感情や言いようのない感覚を表現することは難しいと思います。そんなところでしょうか。
○現在、「AIが俳句を作る」という創作面ばかりが論議されているようですが、むしろ「俳句を読むこと」とAI能力との関係の方が興味深いです。俳句の曖昧性や多様性などを、AIはどのように分析し処理するでしょうか。そちらの方がむしろ意味があるのでは?と思っています。
○作った俳句について、人工知能に感想を訊いてみたいです。どのような状況で作りましたか、どんな気持ちで作りましたか、などの質問を投げかけたら、どう答えてくれるかなあ。
○AIは絵も動画も音楽も小説もシナリオもニュース記事もつくれる。インプットした情報から統計的に言葉を繋ぎ合わせる仕組みとその成果物の出来はすごいと思う。好ましい俳句もできるだろう。議論のネタにはなるだろう。だけどあまり興味がない。自分の「つくる」楽しみをAIに任せることはあり得ないので。
○今のところ、AIは俳句を「詠め(つくる/compose)」ても「読め(感じとる/sense)」ない。AIが「読める」ようになってきたら、もっと面白い。というかAIに関係なく「詠み」同様に「読み」についてもっと取り沙汰される方が健全と思う。
以上