第4回海原全国大会 レポート(一部)

『海原』No.76(2026/3/1発行)誌面より

第4回海原全国大会 in 静岡
2025年10月25日(土)~10月27日(月)
於ホテルサンバレー富士見

詳細レポートは『海原』誌面をご参照。以下、事前投句の高点句など一部を転載。


☆第一次句会・事前投句の高点句 ※末尾の( )内は得点

たましいに寝癖いろいろ狐花 山本まさゆき(18)
明日への綺麗な腹筋うろこ雲 奥山和子(12)
晩年は兎あつまる野が住所 若森京子(12)
冬瓜をじやうずに抱へ老いゆけり 小西瞬夏(11)
月光発電ちちはは柔らかく灯る 望月士郎(11)
ゆっくりと膨らむ牡蠣よ七回忌 森由美子(11)
駄菓子屋で秋夕焼を売っていた 河原珠美(10)
追憶のあかるい雫として葡萄 小林育子(10)
秋深む暗き窓ある父の家 武田伸一(10)
害獣と呼ばれ露けき森に死す 堀之内長一(10)
鶏頭花老いのはずみの着火音 増田暁子(10)
退屈ねって夜の林檎に火をつける 小野裕三(9)
つゆくさや道草して来たような眸め 北川コト(9)
君のこと知らないうちに満月に 佐藤詠子(9)
目覚めてもまだ少女だった日の樹雨きさめ遠山郁好(9)
まどろむよう寄り添うよう捨案山子 山下一夫(9)
いつの間にか私あめんぼ体制派 佐々木宏(8)
稲を刈り読点長き二人かな 松本勇二(8)

☆第一次句会・事前投句 5点以上の句
【7点句】
白地図の彷徨さまよいからすうりの花 川田由美子
行合の空横にまだ祈る人 小松敦
空ごと来る鷗一団停留所 三枝みずほ
銀河匂うよう一人夜行バス乗り場 藤野武
こじらせます居座りますし鳳仙花 峰尾大介
檸檬切るただ会いたいという現実 宮崎斗士
【6点句】
母の家出全然OKななかまど 石川まゆみ
秋の虹妻を乗せたる車椅子 神谷邦男
「なあ」と言う相手も居らず秋の暮 神谷邦男
地方紙に冤罪という真葛原 河原珠美
秋の虹「おれ」という名の期限切れ 木村寛伸
人間じゃないものを見る鬼やんま 小松敦
やわらかに海馬を肥やせ句座の秋 樽谷宗寬
苦参引くきみに一行空けておく 鳥山由貴子
傘寿とう折り返し点唐辛子 中村道子
逃げるすべいくつか覚え草紅葉 藤田敦子
どこからか象のまなざし夜霧の町 望月士郎
【5点句】
蝉しぐれ涙が口にまで入る 石川義倫
ラフカディオ・ハーン忌墓で乳が張る 石川まゆみ
議事堂にマルメロ転がるポピュリズム 桂凜火
ひと待ちて山羊と話しぬ葛の花 桂凜火
新涼の雨塊あめつちうすくからまりぬ 川田由美子
背泳の胸にラッコの雲が乗る 後藤雅文
独り居の柿剥けばあの頃がある 宮崎斗士

◆第一次句会・事前投句/特別選者の特選一句抄
【石川義倫】冬瓜をじやうずに抱へ老いゆけり 小西瞬夏
【小野裕三】しゃいんますかっとずぶ濡れた曲かけて こしのゆみこ
【川田由美子】君のこと知らないうちに満月に 佐藤詠子
【こしのゆみこ】目覚めてもまだ少女だった日の樹雨きさめ 遠山郁好
【小西瞬夏】顳顬に雨のひとつぶ紫蘇は実に 鳥山由貴子
【小林育子】ゆっくりと膨らむ牡蠣よ七回忌 森由美子
【小松敦】たましいに寝癖いろいろ狐花 山本まさゆき
【三枝みずほ】こじらせます居座りますし鳳仙花 峰尾大介
【佐孝石画】たましいに寝癖いろいろ狐花 山本まさゆき
【芹沢愛子】害獣と呼ばれ露けき森に死す 堀之内長一
【高木一惠】明日への綺麗な腹筋うろこ雲 奥山和子
【武田伸一】「なあ」と言う相手も居らず秋の暮 神谷邦男
【田中信克】泣けぬ子へ雪のはじまり読み上げる 三枝みずほ
【遠山郁好】苦参引くきみに一行空けておく 鳥山由貴子
【鳥山由貴子】晩年は兎あつまる野が住所 若森京子
【野﨑憲子】イヨマンテ なれど今日飢える熊 田中怜子
【藤野武】月光発電ちちはは柔らかく灯る 望月士郎
【堀之内長一】月光発電ちちはは柔らかく灯る 望月士郎
【松本勇二】いつの間にか私あめんぼ体制派 佐々木宏
【室田洋子】明日への綺麗な腹筋うろこ雲 奥山和子
【望月士郎】たましいに寝癖いろいろ狐花 山本まさゆき
【若森京子】鶏頭花老いのはずみの着火音 増田暁子

◆海原全国大会の事前投句作品(前掲作者を除く一句抄)
交りつつ蝶沈みゆく夏の果 佐孝石画
迷い子の秋を訪ねる令和かな 太田順子
サルビア咲くひたすら今を生きてをり 島村典子
思い出す夢の断片昼の虫 大池美木
盆過ぎの一人暮らしの身に旅を 河田清峰
花デイゴ沖縄戦の肉を嗅ぐ 川崎千鶴子
呼びかける人なき夜に流れ星 芹沢愛子
マグマ一声還れくちなは縄文へ 野﨑憲子
栗名月もう泣くことも待つことも 田中信克
秋涼し青臭き手の昼ごはん うづき巴那
言の葉の整理整頓星月夜 室田洋子
鳥渡る今日のおすすめたらこスパ 大池桜子
サッチモのペットが煽る上り月 松本直子
武器もつ人を人間洗濯機せんたくきに入れっちまえ 石橋いろり
さわやかにあれば三歳児のごとし 菅原春み
全身に朝陽富士におはよう秋の駿河 伊藤巌
つかむべき非戦の秋や万国旗 齊藤しじみ
雁渡しやわと赤児を抱きなおす 北上正枝
戦の犠牲目を潤ませてばった跳ぶ 安藤久美子
薄きシャツ重しと脱ぎて秋の蟬 高木一惠

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