『海原』同人のマブソン青眼・句集『妖精女王マブの洞窟』(本阿弥書店)が第79回現代俳句協会賞を受賞しました。以下、現代俳句協会ウェブサイトより転載します。
https://gendaihaiku.gr.jp/news/news-12966/
第79回現代俳句協会賞決定のお知らせ
当協会は6月22日(土)協会事務所に於いて、第79回現代俳句協会賞の選考委員会を開催し、以下のとおり決定しましたのでお知らせいたします。
本賞は、令和5年中に刊行された協会会員の句集の中から、第一次選考(20編)及び最終選考(9編)を経て、決定されたものです。
記
◎第79回現代俳句協会賞
マブソン青眼(まぶそんせいがん)・句集『妖精女王マブの洞窟』(本阿弥書店 発行)
◎受賞者のプロフィールは次のとおりです。
◇マブソン青眼(まぶそんせいがん) 本名Laurent MABESOONE
1968年9月22日、フランス生まれ、55歳。
◇文芸歴・俳句歴
1986年 交換留学生として初来日し、宇都宮高校の図書館で初めて俳句と出合う。
1996~1999年 パリ大学日本文学科修士課程修了後、再来日。長野オリンピック・公式文
化プログラム「長野’98俳句でおもてなし」を発案・担当。長野市に居を構える。
1998年 金子兜太主宰「海程」に入会、2000年より同人(のち「海原」同人)。
2001年 パリ大学日本文学科博士課程修了(DEA、一茶研究専攻)
2002年 第一句集『空青すぎて』で第4回宗左近俳句大賞受賞。
2004年 早稲田大学大学院教育学研究科博士後期課程修了、学術博士(近世俳諧・比較文
学専攻)。日本語の句集8冊、エッセイ集2冊、フランス語の翻訳集(一茶、新
興俳句、金子兜太など)10数冊、フランス語の長編小説3冊を刊行。
2006年 第2回フランス語圏俳句フェスティバルに招かれ、以降フランス語圏の複数の句
会グループの指導に当たる。
2019年~2020年 仏領ポリネシア・マルキーズ諸島・ヒバオア島で1年間暮らし、『遥か
なるマルキーズ諸島』(句集と小説、日本語版とフランス語版)を執筆。その後
第1回ポリネシア俳句大会の審査委員長を務める。
2022年~ 現代俳句協会会員。
◇『妖精女王マブの洞窟』より自選5句 (新韻律「五・七・三」の「無垢句」)
木々に雪バッハの後の無音
悉く山の名忘れ服喪
泣いている木 笑っている木 みな木
アイヌ語美(は)し雪解雫もラ行
天広く手のひら広くアイヌ
○選考委員氏名(五十音順)
恩田侑布子、清水 伶、永瀬十悟、林 桂、渡辺誠一郎。
○表彰式
第61回現代俳句全国大会席上(令和6年11月16日(土)午後1時~「ホテル日航奈良」)