第4回 海原金子兜太賞

『海原』No.43(2022/11/1発行)誌面より

第4回 海原金子兜太賞

【本賞】
望月士郎 「ポスト・ヒロシマ」

【奨励賞】
ナカムラ薫 「砂の星」
三浦静佳 「鄙の鼓動」

 第4回「海原金子兜太賞」は、応募作品50編の中から、上記三作品の授賞が決まった。
 応募作品数は、本年も前年よりやや少なかったのだが、どの作品も大変充実したものであった。三年に及ぶコロナ禍の終息が見えない困難な状況の中で、逆にテーマと構成の選択に磨きがかかったようである。本賞の決定も伯仲した。詳細は、選考座談会をご覧いただきたい。
※選考座談会および選考委員の感想は『海原』本誌でご覧ください。

【本賞】
望月士郎 「ポスト・ヒロシマ」

駅前に炎昼一本立っていた
旅という夏の帽子のかげぼうし
疑問符のかたちにみみず干乾びて
人鳴りの街たそがれて浮人形
窓の蛾の裏の細部の地方都市
かたつむりのののの旅の夜の枕
蝉時雨一分の一の地図歩く
ドームとは頭蓋のかたち百日紅
炎天に人差指の出て暗転
一瞬のトカゲの夏を瑠璃少女
永遠に遅刻の少年雲の峰
前方に溶け出すアイスキャンデー屋
日傘は今も手を振っている無人の橋
水水母この辺はもう死後ですか
風死して巨象の脚のエンタシス
黄の青の黒の合掌アゲハチョウ
ヒロシマ以後ひとりに一つずつ玉繭
ヒトという仮説が立ったままヒロシマ
ヒロシマやポストに重なり合う手紙
旅人のからだの上を蟻歩く
ブルーハワイの舌を見せ合う終戦日
8月の∞の形の輪ゴムかな
戦争がトイレのスリッパ履いていた
鯵の目の充血してる亜細亜かな
ゴジラ対ガガンボという可能性
白玉に関するフェイクニュースかな
空蝉が背中に爪を立てている
どの窓も殺意やさしく大西日
白靴の靴底にある現在地
ヒロシマ暦2400000000秒経過

【奨励賞】
ナカムラ薫 「砂の星」

あらたまのぷるんぷるんとぷるめりあ
龍のひげ胸ゆるやかに息をする
立春のとてもやわらかいくしゃみ
うぶごえがある人類白い歯で眠る
絵を踏めり蛙にされてしまう前
水草生う眼鏡ふくたびに死人
据銃する指ことごとくたんぽぽに
地の灰は未生のさくらかもしれぬ
ちりとりの花の柩車の擦過音
柳絮飛ぶ記憶灯しにゆくのです
ほうたるに耳をかまれし夜明けのこと
耳奥にいつか哀しくなる金魚
うずくまる身体ついばむ風鈴は
引き潮をわしづかむものに炎帝
グラジオラス手負いの鳥を鳥が喰う
うっとりと午後の火を吐く黒ダリア
小鳥来る野の一切のあかるさへ
白式部密猟の発砲音かもしれぬ
滅びたるのちも虫飛ぶ虫走る
銀皿に桃の匂いの屍かな
つみびとの仔馬の生に水澄めり
後の月海を黙読するように
星月夜貝の砂吐く星にいて
冬虹になるはずだった水薬
鮟鱇ぞきゅうんと光る潜水艇
戦争見る我家でごはん食べている
ワンタンの熱しようっかりと死んだ
慈善鍋みんな小さく手を振るよ
ぽこんぽこんぽこんぽこんみなフェイク
凍雲のあとかたもなく去り狂気

【奨励賞】
三浦静佳 「鄙の鼓動」

朝顔の芽が出た鳥語飛び交うよ
花の冷え乳腺検査のBGM
春の雨夫に卵を手渡せり
赤子這い出でよ桜の羽後であり
産声の赤んぼ赤い花りんご
春田打診察待ちの鼾あり
猫の恋平に謝る人違い
風の口笛青鬼灯を大きくす
虹うっすら家が更地に還る音
まなうらに生家の欅遠郭公
乱気流かな青葉の桜にチェンソー
妻の小言白鷺は聞かぬふり
古稀近し太ったズッキーニを炒め
耳をふさげば亡き父の祭笛
外干しの白シャツのようだと言われ
昂りを鶴に折り込むアンタレス
仮縫いのV深き背な青あらし
モンスター棲みつく我が身滝しぶき
朝刊をひらくはレタスの食感
蛇ざざと不意にWi-Fi途切れたる
秋風鈴白ばかりとも言えぬ過去
音叉をこつん色鳥の渡り来る
葬列は黄泉へのとびら威し銃
喪服のまま残暑の部屋に座したまま
片言のピアノ喪明けの九月です
畑仕舞い夫の唄うイエスタデイ
ひとりもいい枕にひびく虫の声
白鳥飛来パン捏ねるパン寝かす
湯たんぽがたぽんと二つ姉妹
裸木やショパンの声を検索す

◆全応募作品から選考委員が選んだ推薦10句

応募50作品から、選考委員が推薦する10句を選出した。各選考委員が候補に挙げた五作品を除いて選出している。

安西篤
浮巣漂い方舟疾うに喪失す 1「怒りの夏」
ふわりきてすかんぽかんで自由人 2「あげひばり」
母音籠りつつ白桃の剥かれをり 4「ダレカ」
ト書には「佇む」とのみ春芝居 5「漂民」
片言のピアノ喪明けの九月です 14「鄙の鼓動」
蛍一頭逃散のあった村 19「闇を見る視力」
神々が鼓打ち出す樹氷林 30「木の国」
一面のひまはり畑どこかに銃 34「なぜ河馬か」
「ただいま」「おかえり」と爆忌の夕焼け 40「七十七年」
リラ冷えやいつも通りにてぶらかよ 47「手ぶらかよ」

武田伸一
繰り返すにんげんの影風の盆 4「ダレカ」
蛍火や「撃て」と言はれて撃つてをり 6「僕は色々」
旅人のからだの上を蟻歩く 9「ポスト・ヒロシマ」
預かりし銃手に馴染む夏の月 17「夏」
秋の蝶さかのぼるバンザイクリフ 19「闇を見る視力」
傷口のうすきつっぱり冬木の芽 27「私はわたし」
身ほとりに紡ぎの地蔵二日月36「FRAGILE」
八十の歯固め上八本下十本 40「七十七年」
骨焼けば粉雪まぶすよう色白に 44「晩夏光」
恥ずかしい戦争ややこしい夏の風邪 49「足」

田中亜美
北風よゴリラのドラミングは犀へ 3「どうぶつヶ丘」
虹うっすら家が更地に還る音 14「鄙の鼓動」
本伏せて揚羽迎へる中二階 17「夏」
風死すや瑕なき赤の上に赫 22「或る画家」
オルゴールの「菩提樹」地蔵涼しげに 24「雨宿り」
幻獣シメールのほろびてのちの夏の霜 29「ゆめを狩る」
心渇く夜のスープにパセリ浮く 32「生きのびる」
あらたまのぷるんぷるんとぷるめりあ 39「砂の星」
半仙戯の取りっこ鳥獣戯画の昼 41「ご近所」
エンジン切る雪の降り始める場所だ 47「手ぶらかよ」

堀之内長一
流れ星旅は奈落の白枕 2「あげひばり」
外干しの白シャツのようだと言われ 14「鄙の鼓動」
倒れても死しても取れぬマスクかな 23「アベは許さない」
幻獣シメールのほろびてのちの夏の霜 29「ゆめを狩る」
日の鷹の大きなメビウス寒波来る 30「木の国」
あざやかに飛ぶ日もあろう毛虫放る 34「なぜ河馬か」
青葉闇容あるまま人暮れる 37「啾啾」
狼が目で息をする木下闇 42「紫陽花に」
帰るとはどこを言うのか羽蟻の夜 43「偶感」
恥ずかしい戦争ややこしい夏の風邪 49「足」

宮崎斗士
ヒトという仮説が立ったままヒロシマ 9「ポスト・ヒロシマ」
ひとりになると耳の底から蛇の音 10「解熱剤」
囀りの真中に空を映す匙 21「水風船」
絶筆の目玉が乾く雁渡し 22「或る画家」
虹かかる微笑み消えし母の空 26「無何有」
戦語らぬ父の裸に火の翳り 27「私はわたし」
さくらんぼ座敷童子と分けている 42「紫陽花に」
帰るとはどこを言うのか羽蟻の夜 43「偶感」
積もらぬ雪今生の母の爪を切る 44「晩夏光」
吊革に見覚えのない右手かな 47「手ぶらかよ」

柳生正名
囁きはサイダーとのみ戦死せり 1「怒りの夏」
凩をあらよスッカリ象のうんこ 3「どうぶつヶ丘」
レム睡眠爆破されたる蝶の基地 5「漂民」
戦争がトイレのスリッパ履いていた 9「ポスト・ヒロシマ」
ジャングルジムの天辺という枯野 19「闇を見る視力」
「再見」の行方知りたき兜虫 23「アベは許さない」 
ぼうたんの骨軋むまでひらききる 29「ゆめを狩る」
耕して耕して牛売られゆく 33「戦あるな」
蓮は実にいよよ一人の箸を置く 37「啾啾」
狼が目で息をする木下闇 42「紫陽花に」

山中葛子
八月の自画像どれも口を開け 22「或る画家」
倒れても死しても取れぬマスクかな 23「アベは許さない」
ぼこぼこの大やかんごくごく麦茶 26「無何有」
私はわたし仮面かぶって野のすみれ 27「私はわたし」
要塞のタンポポ敵を撃つ少女 32「生きのびる」
×印また×印 夏了る 35「デモの明日へ」
五月来る赤ちゃんの匂いあなたの匂い 37「啾啾」
ウルトラマン助けて麦秋の国 38「ウルトラマン助けて」
戦争見る我家でごはん食べている 39「砂の星」
徘徊やふわっと羽織る土筆の野 41「ご近所」

◆候補になった17作品の冒頭五句〈受賞作を除く〉

1 怒りの夏 茂里美絵
それぞれの国旗の汚れ聖五月
万緑が喰われてしまう夢を見た
無力なる手をぶらさげて怨の夏
照星のぴたりキーウの夏へ向く
家族写真燃え尽くすなり大夕焼け

4 ダレカ 小西瞬夏
母音籠もりつつ白桃の剥かれをり
逆光や青き蜥蜴の顎乾き
熱の日の息荒々し造花の薔薇
いつまでの指の湿りや繭を煮る
ほろほろと真昼吾を打つ蝉の尿

8 「し」のこと。 有馬育代
格子なき七日の空の狭きこと
寒し寒し座敷わらしは暇乞ひ
カロートへ光ひとすぢ春隣
バレンタインチョコ配らるる独房に
啓蟄の浸潤さるるものの声

10 解熱剤 松本千花
石を蹴る少女ときどき寒気して
向こう岸茅花一本ずつ暮れる
眉うすき少女を招く夜の梅
見知らぬ香り水殿に目覚めれば
ひとりになると耳の底から蛇の音

11 文字摺草 稲葉千尋
桜花滅びつつあるわが星よ
花の影鳥類親し四人かな
長崎よりカステラ届く花の昼
お遍路と同じ青春18切符
蓮華草仔牛の舌のぬめりたり

19 闇を見る視力 渡辺のり子
白鳥帰る体内のふかい淵から
愛憎の骨きしむ音雪解川
さくらさくらバベルの塔へ天上へ
屋根裏の野望めざめる朧月
紫木蓮雨天ときどき鬼子母神

29 ゆめを狩る 山本掌
白馬あおうまよかすみの海を駆けて来よ
寂寥を白木蓮はねむらない
かげろうのあなたこなたとたわぶれて
あかつきの蝶の重心かたむけり
白色白光びゃくしきびゃっこう白蝶の夢を狩る

30 木の国 十河宣洋
鶴唳こだます木の国深く眠り
冬天深し鶴唳伸びても伸びても
日が高し空青し広し鶴唳す
雪揺りこぼす人体も梢も冷え
野の冷えも夕日も川も我が生国

35 デモの明日あしたへ 田中信克
デモそっと耳輪を揺らす南風
告白の朝白無地のプラカード
君らの夏と潰れた虫の体液と
デモに黒南風寄り添うように泣かぬように
ならぶ向日葵ならぶ瞳とねむたい俺

40 七十七年 西美惠子
八十の歯固め上八本下十本
寒暁や間欠泉の五分おき
夫恋ふやまっすぐ流す寒の水
山峡の空を殖やすや雪蛍
犬ふぐり空の昏さを疑ひぬ

41 ご近所 鱸久子
あざ袋に独り茂るよ野生桑
嘗て蚕飼野生の桑は独り法師
夏立ちぬ野生の桑の逞しき
雲の峯畑の隅の野生桑
夏の地蔵野生の桑を従うる

42 紫陽花に 大池美木
遠くから来たのね子猫拾いけり
連翹や眠たき午後に満ちている
春泥の重きは妊りの重さ
竜天に登るゲームしか愛せない
神戸には海側山側三鬼の忌

47 手ぶらかよ 小松敦
白長須鯨の背中月曜日
遠雷やショートホープの箱は空
看板に聖書の言葉影短か
永遠に学園祭の前夜かな
灯台光四つ頷き眼を開く

49 足 河西志帆
行き先をまだサンダルに告げてない
かき氷不器用な匙立ててある
ハンカチを上手に落とせないおんな
ふらここや何人目までが親友
蛇の衣半鐘叩くに足が邪魔

◆応募作品の冒頭三句〈受賞作・候補作を除く〉

2 あげひばり 永田タヱ子
あげひばり空の網から逃げられず
掌の命の鼓動姫蛍
風と来て風と逝きそう五月尽

3 どうぶつヶ丘 藤好良
こんな秋三百円のどうぶつヶ丘
ホモサピエンスほかみな赤裸せきら秋の丘
犀の角丘の秋思か祖国を嗅げば

5 漂民 川森基次
密猟の象牙どうなる春は曙
出奔の長いシナリオ雪解川
浮氷手の鳴る方へ射す光

6 僕は色々 藤川宏樹
はき初めしジーンズ染むる冬怒涛
その中にキラキラネーム浮寝鳥
北斎の波濤ジュワッと強炭酸

7 春光のスカート 中野佑海
探梅のこめかみ太陽はアート
陽炎になる前の子に卵焼き
水切りや着くたび風を秋にして

12 沐浴 葛城広光
四迷忌に虫歯が飛ぶ程驚いて
ユーチューブ謝りますと裏表紙
晩夏光始まり薄く霧の中

13 透明なペン 大髙洋子
抽斗に父の明朝みみず鳴く
青田波一枚巻き貝のことば
青嵐もののりんかく薄くする

15 麦 後藤雅文
静かさや谷に三寺の除夜の鐘
過疎谷の従兄弟住職松の芯
飛び石の猫の目回る鴨回る

16 ハッカ飴 森由美子
若き日の恋のひたすら夏燕
ゆらゆらと遠い蛍を追ってみる
真夏日の遮るもののない天地

17 夏 淡路放生
遠近法無視して少女夏に産む
市電の運転手だった父は黄菅
斑猫の連れ出す養父養母かな

18 川のほとり 黒岡洋子
ようやくにあらぬほうより鳰の首
水面の残月ゆらす一と鳴きかいつぶり
黎明破る水鳥の声吾は二度寝

20 兵帽 木村寛伸
啓蟄の傷跡だとか邪気だとか
囀りや言わざる者たちの堕落
火を越えて闇にまぎれて鳥帰る

21 水風船 藤田敦子
おちつかぬ国に無花果割れはじむ
柳絮飛ぶ対岸を飛ぶ群星訃
覚悟などないよ蛇穴出るとき

22 或る画家 根本菜穂子
放浪の画家を打ちたる青胡桃
外つ国の乾いた風に画架を据え
西日なか画題は村の酔っぱらい

23 アベは許さない 川崎益太郎
国境は誰が決めるの蟻の列
檜扇を吹き来る風の胸騒ぎ
死してなお許さぬアベよ黄泉の蝦蟇

24 雨宿り 大髙宏允
神鳴だろうか駅頭の閃光は
雷光の野外劇場めく広場
缶ビール落ちて笑って踏まれけり

25 うららけし 岡村伃志子
一度だけ聴いた講演うららけし
芝桜言葉削りて武甲山
まんず咲く常盤万作青鮫忌

26 無何有 増田天志
てのひらの水は生きもの晩夏光
風薫る木馬座やっぱり天夜叉よ
ぼこぼこの大やかんごくごく麦茶

27 私はわたし 船越みよ
梟やほころび直すよう悼み
花柊人は逝く日を選べない
自堕落を決め込んでいる大海鼠

28 四十五年の蜥蜴 豊原清明
いつもの如く落ち葉の山に座る朝
冬の余白の唇の鳴る昼おにぎり
肛門開けて痔の快の薬局に心冬落ち葉

31 今日の些事 小野地香
弓構える正射必中の淑気かな
矢を放つ残心夢想風の花
山眠る窶す赤穂の士にも似る

32 生きのびる 桂凜火
口喧嘩水っぽい朝の黄水仙
春の水秘めごと啄むよう小鳥
水の匂い内緒ですけど鳥の恋

33 戦あるな 上野昭子
梅二月他界より俳句還り来
鶴帰る戦の国へ二十八羽
北帰行領海越えゆく鶴家族

34 なぜ河馬か 石川まゆみ
いらいらが速さに出てるその扇子
ファラオらの真夏のツール白い歯は
袋角どうも削りたがる歯医者

36 FRAGILE(壊れ物注意) 石橋いろり
トラック島の沁みこむ軍服夏来る
壺春堂今と昔の時間軸
秩父山影はる生きてこそ白木蓮

37 啾啾 北上正枝
旅立ちの背を押すように除夜の鐘
元朝の空ぽっかりと落とし穴
嚏ひとつ人の情けに近くいる

38 ウルトラマン助けて 川崎千鶴子
初梅へどこまでも身をそらす
凍る地下嬰児は丸い欠伸して
鳥帰る砲火に捲かれ家焼かれ

43 偶感 佐藤詠子
雨後の道シロツメクサが酔っている
サバ缶は自愛の重さ夜半の夏
錯覚のままの日常蜘蛛の糸

44 晩夏光 増田暁子
木の葉髪もつれる糸のまだ有りて
蝋梅や聖旨の母の自然体
冬空や煙三筋に別れ告げ

45 惑い 清水恵子
リフレイン伊予柑よりも君が好き
半世紀生きて春の雪の惑い
母入院気まずい父との春の夜

46 不眠の石 山本まさゆき
戦役やがらんどうの夏が立つ
ライオンの鬣白き立夏かな
アマリリス疫病の棲む化粧台

48 スイツチバツク 深澤格子
シロフオンのドミソドドミド風の春
春の雨シフオンケーキのよるべなさ
マクドナルド春愁を食ぶ大真目

50 茶坊主 齊藤邦彦
真夏日や賽の河原の愚か者
男鹿山にZを描く飛燕かな
とつくりの作業着今朝は衣替

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