『海原』No.35(2022/1/1発行)誌面より
第3回海原金子兜太賞受賞第一作〔3回連作・その1〕
にこっと秋 大沢輝一
蔵の壁とんぼが寄って旗つくる
川端のひとなつっこい赤蜻蛉
原子炉の構造的な曼珠沙華
蕎麦の花残り湖底で咲いている
雨続く秋の日痛っと感電す
青北風や乗り放題の切符買う
婆さまをじっくり吸って赤蜻蛉
蜻蛉邨途中下車する駅がある
秋の路地匂いにひだり右があり
にこっと秋充電終えた赤ん坊
『海原』No.35(2022/1/1発行)誌面より
第3回海原金子兜太賞受賞第一作〔3回連作・その1〕
にこっと秋 大沢輝一
蔵の壁とんぼが寄って旗つくる
川端のひとなつっこい赤蜻蛉
原子炉の構造的な曼珠沙華
蕎麦の花残り湖底で咲いている
雨続く秋の日痛っと感電す
青北風や乗り放題の切符買う
婆さまをじっくり吸って赤蜻蛉
蜻蛉邨途中下車する駅がある
秋の路地匂いにひだり右があり
にこっと秋充電終えた赤ん坊