海原オンライン句会では、参加者の要望をもとにして、随時アンケートを行っています。みんなに聞いてみたいテーマがあれば、どんどんご意見・ご要望をお寄せください。
2024年7月「海原オンライン句会」アンケート〈任意回答・順不同〉
Q:① 俳句上達のコツ(と思っていること)を教えてください。
○ わかりません。俳句歴が短いので、教えていただきたいです。他の方の句をたくさん読んで、句会に出て色々な方の感想や批評を聞くことを心がけてはおりますが。
○ 自分が開かれるようにすること。
○ 先人の良い句をたくさん読むことと語彙を増やすことだと思います。
○ 多読多作多捨
○ 作りぼつにする作業の繰り返しではないでしょうか
○ 表現や発想の豊かさ、それに俳句らしいリズム・・かな
○ よく言われるように、多作多捨、しっかり推敲、名句鑑賞などを地道に継続することかと思われます。
○ とにかく、詠むことかな
○ 物事を信じないことかな、と思っています。
○ 自分のフェイスブックにたくさんアップすることです。
○ 知りた〜い。
○ 俳句以外のこともすること。
○ 多作多捨。そこから後の一句入魂。
○ いろいろな俳句を読むこと。日ごろから五感で触れたものを言葉にする訓練。
○ 独自性
○ 俳句上達のコツはたくさん句集を読むことだと思います。黙読だけでなく音読してリズムを勉強する日々です。
○ ①自身の感じ取る「眼を養う」こと。②他者の作品の「選句」をすること。
○ 逆に教えてください。
○ とにかくあらゆる句、発句を記憶することです。言語表現では類型は命取りになります。このことは肉体表現と対比するとよくわかります。能、歌舞伎、狂言、ここで古典を演ずるときは、古のテキストをそのまま使いますが、それで世阿弥のように舞えるでしょうか、中村勘三郎のように口跡を、台詞まわしを奏でられるでしょうか、つまり肉体表現に於いては幾ら模倣したいと願ってもそれが叶わない、遠く及ばないのです。だからテキストが同じであっても決して模倣にならないのです。ところが言語表現に於いての模倣は、即盗作の汚名を負わされるのです。たとえば「ふるいけやかわずとびこむみずのおと」こう表記したところで事情が変わる訳ではありません。そこにもし、台詞の音声、肉体の所作が加われば新作として成り立つかもせれません。しかし発句に於いてはそのような奇跡は起こり得ません。句会でこの句には類型がある、と指摘されることは言語表現の宿命を理解していないからこそ起こる過ちなのです。だから古今東西の発句、秀句を古から現在まで悉く暗唱して置かないと言語表現の宿命を乗り越えることは出来ないのです。
聊か質問の主意とは逸れてしまったようなので、加えて贅言を弄したいと思います。俳句の上達のコツ、ですが先ず以って二つの柱が必要でしょう。句作に於ける精神的支柱をどこに置いているのか、今一つは句作に於ける自己添削の方法、でしょう。一つ目の精神的支柱を、正岡子規、高浜虚子に求めたとき俳諧の精神は看過されるでしょう。そこに〈風雅の真〉が無い、或いは甚だ希薄であることは誰の目にも明瞭でしょう。俳諧史から俯瞰していない状態で深淵な作品を生むことは困難でしょう。人体解剖図を一度も見ていない状態でオペを行なう、それぐらい無茶なやりかただと思います。次に発句表現を突き詰める方法論ですが、何を目指して自己添削をするか、そこが明瞭化されていなければ発句の表現は煮詰まらないでしょう。簡単に言ってしまえばどう映像化するか、それに尽きると思います。ただでさえ短く、なんの説明も叙述も許さない詩形に於いて、事柄、概念、を振り回しても読み手がそれを映像化できないことはわかり切っていることなのです。映画のスクリーンのように読み手が巨大な場面を天空に見たとき発句の表現は際立ってくるのです。但し俳の聖の示した発句の中には概念、観念、だげでそれらを映像化している発句が存在しています。そのことをここでいま語りつくすことはできませんが。少なくとも発句は〈映像詩〉であり、存在詩、であるという認識だけは不可欠だと思います。
Q:② 選句において、採れない句・採りずらい句とはどんな句ですか?
○ イメージがわきにくい句。頭で納得させられてしまう句。
○ なんとなく、ですら自分の理解能力を超える句。
○ 答えがでている句
○ 月並みな句
○ 共鳴できなかったり、意味がよく理解できなかったりする句です。
○ 季語が動く
○ あまりに作為的というか、詠み手の存在がもろに感じられる句。
○ よくある句。ふざけた句。ぜんぜん面白くないオノマトペをつかう句。
○ 自分のなかで意味が取れない句
○ 選句において、採れない句・採りずらい句はないといいたいです。が、しかし実際にはございます。初心者なので難しい語が使われている句は何だか遠い存在のような気がします。それに理解が追い付かず、感情移入しにくいので選ぶのに気が引けます。
○ 類想。安易な因果。
○ 1、抑々詩が内在していないもの 2、常識、報告を詠っているもの(但し大常識に至ればそこにはものの不思議が生まれる) 3、作者自身に感動の核がないまま詠まれたもの 4、その人そのものが顕れていないもの(そうなれば詠う必然はないでしょう) 5、俳諧の真、風雅の真を学んでいないもの。6、俳句は俳諧の属性に過ぎぬ、それを理解していないもの
○ 感情を押し付けてくる句。例えば反戦など。
○ どう考えても披講できそうにない句。親しい句会なら、わからなかったから作者に訊きたいと思っていただきました、などと言えるのですが…。
○ 理屈や説教、人生訓、箴言みたいな句は、よっぽどおもしろくないと。
○ 類想感のある句
○ あまりにもひどい破調。ことば「遊び」の臭う句。
○ 感覚俳句は苦手です。
○ 自分の感性に合う句です。それから俳句の韻律ですかね?
○ 戦争の句は、現地の悲惨さや近親者を殺された人の心情などを思うと、選句には慎重になります。
以上